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散逸

今日は、二日酔いです。
昨夜、飲みすぎました。
とほほ。。。



ルアンパバーンの街は、昔の王都だったところで、多くの上座仏教の寺院が立ち並び、日本でいえば京都や奈良にあたるところです。
寺院には王族から庶民まで、あらゆる階層の人々が願いをかけて奉納したと考えられる、無数の仏像群があります。


私は調査をするグループにいて、その一体一体を調査し、写真に撮り、リスト(目録)にすることをこの4年間行ってきました(主として撮影とリスト作成)。
仏像の現況を把握し、盗難や散逸を防ぐのに役立てれば、というのが、この作業の目的です。
そして、世界遺産地区内の調査対象である35の寺院の調査が、まもなく終わります。
仏像が多すぎて、全ての調査をすることは不可能なのですが、それでも対象となった仏像は、1100体を超えます。



今、調査しているのは、ワット・ウィスンという寺院です。
今までにできなかった、須弥壇の上の仏像を調べています。

今日、一緒に調査をしている、役人のブンさんがこういう意味のことを言いました。
「kenpyan4サン、チョト、No.61ノブッダヲミセテクダサーイ」
ノートパソコンで調査目録の写真を開きました。
4年前に調査した仏像です。
「フンフン。kenpyan4サンチョトミテクタサイ」


No.61の仏像の左腕が無くなっていました。
ブンさんは「ロスト、ロスト」と、盗まれたのだということを、身振りで示しました。

もう片方の腕も傷んでいて取れそうだったので、左腕も容易に取れたのでしょう。
だれかに持ち去られたみたいです。

お寺で土産物を売っているおばちゃんの一人が、ブンさんからこういうことがあった的な説明を受けていました。
私の指し示す、ノートパソコンの画面と実物を見比べて、悲しそうな表情で説明を聞いていました。

そんな顔が印象的だったので。



仏像の散逸は、今も日々進んでいます。
現状では、容易に持っていけるような場所に殆どの仏像が放置されています。
ウィスンは有名な寺院ですが、状況は他より少しマシな程度。

そういうことがなくなる日がくるのは、まだ遠い先のことになりそうです。
by kenpyan4 | 2005-02-18 22:22 | 諸所感々
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