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標高も高いが、値段も高い

朝方、外人女性4人組が、「(英語で)休ませて欲しい」とやってきました。

先に来た人に「(片言英語で)仮眠は1人3000円です」と伝えました。
その人が、後からやってきたリーダー格とおぼしき人にそのことを伝えました。

その人:「(英語で)○×β△θ」
リーダー格の人:「(びっくりした表情で)シャラップッ!!」
その人:「□α○×*」
リーダー格の人:「(信じられないといった表情で)ファッキンッ!!!」

反応があまりにも単純明快だったので、なんだかとても気持ちよかったです。
失礼ながら、ついつい笑ってしまいました。


富士山は標高も高いですが、物価も高いのです。
基本的には、同じモノも、登ればそれだけ高くなります。
一度でも登ったことのある方ならお分かりになることでしょう。
うちの小屋の一例をあげると、水の500ペット・400円、カップヌードル(日清)・500円、カレーライス・1200円…などなど。
まぁ、あらゆるものが下界と比べると驚くほど値段が高いので、いちいち挙げていたらキリがありません。
価格の上昇の割合は、観光地価格、例えば自販機で通常120円の缶ジュースが150円になる、なんてものではなく、同じ缶ジュースは400円になります。
このデフレの現代において、かなりのインフレ体験が可能(笑)。
もっとも高い価格設定には、荷揚げ運賃などの要因がいくつかある訳です。
それらをちゃんと理解すれば、どれも至極当然な理由ばかりなのですが、それについては今は割愛させていただきます。
しかしながら、そういったことが頭にある私でも尚「ぼったくり」とか、「ぼろ儲け」なんて言葉が頭に浮かぶ程、強烈な価格設定なのです。富士山。

”より安く、より良いモノを…”ということよりも、モノ(商品)や(雨露をしのぐ)場所が”ある”ということ自体が重要な価値観だということなのです。
なにしろまわりは不毛の地。溶岩しかないのですから。

話は戻って…幸いにも、リーダー格の方は日本語が少しできたので、説明して納得してもらって後、仮眠となりました。

約3時間半、ベッドで仮眠して1人3000円・4人で12000円。

これを高いと感じるか、安いと感じるかは個人の価値観次第でしょう。
この方達はひと眠りした後、食事をとって身支度を整え、笑顔で下山していきました。
by kenpyan4 | 2005-06-19 21:03 | 雲上の世界より
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